21 Aug
21Aug

先週の日曜日、戸外制作に出かけた。天気も良く、一分一秒を楽しむことができた。

真剣に水彩画を初めてからもう14年になる。作業はもっぱら屋内(教室)で、去年つまり2016年になるまで外で写生もしたことがなかった。ところが昨年、6週間のアーティストレジデンシーに参加して戸外制作の魅力を知った。場所は南仏のエクス=アン=プロバンス。自由な時間もたっぷりあったけど、当地にあるマルシューツ美術学校の夏のコースを取るのが必須条件だった。それは渡航費はもちろん、学費、6週間の宿泊費、生活費の一部も出してくれるという、いまどき珍しく寛大なレジデンシーだった。一緒に学んだのは自分のほぼ子供世代と言える若い子たち。それはちょっと言葉では言い表せない経験だった(その回顧録は、当サイトにて掲載中)。

とにかく、南仏で自分が学んだことの一つが油彩画であり、戸外制作の魅力。ここ14年、ほぼ水彩画だけを学んできた自分にとって、それらはとても新鮮であり、創造的刺激に満ちていた。まず室内制作とは異なり、戸外制作では「速さ」がカギになる。1時間、下手したら1分でも、外の風景は変わってしまうからだ。速さという点ではアクリル画が適しているのだろうけど、絵具を使って写生する場合、だいたい水彩か油彩のどちらかだと思う。

油彩と水彩は似て非なるもの。まるで二つの異なる言語のようだ。使う神経や筋肉が全然違う。慣れ親しんだ水彩画に比べ、油彩画はまだまだ「カタコトでしゃべっている」感覚。絵画芸術の奥は深い。

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